
九工大「衛星開発」プロジェクトと名乗っておきながら、これまでプロジェクトの概要説明ばかりでちっとも開発面についての書いていませんでした。ごめんなさい。
とはいっても、このプロジェクトはまだまだスタートしたばかり。実はBBM(機能実証モデル)の製作はこれからです。今月初めに比較的詳細な設計が終わり、部品を発注。先週末から続々と発注した部品が届きだしたので、これからが本格的なBBM製作のスタートとなります。
プロジェクトメンバー各位には副プロマネの私から、進捗状況をBlogに掲載するように言っておきますので、内容の充実に関しては今しばらくお待ちください。
さて、私が担当するのは『鳳龍』のメインミッションである宇宙用材料暴露試験において、材料の劣化の度合いを太陽電池を使って測定する部分になります。このミッションでは宇宙用材料を一辺1cmの正方形のシリコン太陽電池上に貼付け、太陽電池の発電電圧・電流を定期的に測定します。貼付けられた宇宙用材料が宇宙環境で劣化して薄くなっていくに従って、材料を透過する光の強度が上がり、太陽電池の発電電圧・電流が上昇していくので、その過程を調べる事によって、材料がどれくらいのスピードで薄くなっていくのかが分かる、というわけです。
私が担当するミッション機器班では、現在のところ使用する宇宙用材料や太陽電池セルが手に入っていないので、先に発電電圧・電流を測定する装置の製作から着手しています。
現段階では太陽電池の発電電圧・電流は差動アンプを使用して増幅し、A/D変換してOBCであるマイコンへ送信という感じにする予定です。
写真は今回届いた差動アンプとその他に増幅率を決める抵抗であったり電源を安定化するコンデンサ、駆動のための電源(適当なものが無かったので実験室から拝借。デカい!)を取り付けた状態を撮影したものです。
ひとまず、あまり冒険はせずにアンプ倍率を約2倍に設定し、乾電池の出力電圧を測ってみたところおおよそのその2倍の値が出ていました。当たり前といえば当たり前ですが、とりあえず動かせました。
と、ここまでが昨日のミーティングで私が報告した内容になります。正直なところ、今日のミーティングに提出したレポートよりもブログの方に沢山書いてますw。
ともあれ、今後はちゃんとオシロスコープなどを使ってきちんとした動作確認をした後に、いくつかの太陽電池をひとつのアンプで測定できるようにリレー回路を負荷する等していく予定です。
では、続きはまた次回。
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